「病院経営アドミニストレーター育成拠点」の経緯
病院経営のキーパーソンとなる人材をつくる
本拠点は北海道大学「病院経営アドミニストレーター育成拠点」が2017年度文部科学省「課題解決型高度医療人材養成プログラム(病院経営支援に関する領域)」に採択されたことが始まりです。病院経営においてリーダーシップを発揮できる人材を育成するプログラムの開発を目指したプロジェクトとして、これまで他大学や企業・自治体と連携を行いながら、病院経営の人材育成に寄与する教育プログラムの開発および普及活動を行ってきました。小樽商科大学ビジネススクールもプロジェクト開始時から連携してきました。
補助事業期間の終了に伴い、2022年度からは地域医療・介護のイノベーター育成に取り組んできた小樽商科大学に拠点機能を移管し、北海道病院経営アドミニストレーター育成拠点(Hokkaido several Universities Hospital Management Administration: HUHMA)を設置しました。北海道大学大学院保健科学研究院と協力して履修証明プログラム(※)を継続、開講することとなり、2022年度は第1期生(移管前を含めると5期生)として23名の修了生を輩出しました。
「病院経営アドミニストレーター育成プログラム」の開講
少子高齢化、人口減少を背景に社会保障制度の持続可能性が危ぶまれている中、医療機関経営はさらに厳しさが増すと予想されます。経営環境に対応し地域のニーズを満たしながら持続的な病院経営を行うためには、「経営分析」「戦略立案」「企画」「オペレーション」などあらゆる場面でリーダーシップを発揮できる人材が求められています。本プログラムでは、長期に渡って各医療機関の経営管理をリードする人材育成を行います。
コンセプトは「10年後のリーダーを育てる」
VUCAと呼ばれる予測困難な時代において、組織として事業環境の変化への対応がこれまで以上に求められ、判断や行動のスピードに対する要求が高まっており、今後もこうした状況は続いていくと予想されます。 本プログラムでは、医療機関経営においても、過去から未来を推測する力、新しい事業を創造する力といった「起業家的行動能力(≒アントレプレナーシップ)」が重要であると考え、その能力を醸成すべく本学ビジネススクールの教育経験を活かしたカリキュラムを構築します。
コース概要
履修証明プログラムは全5科目87時間で構成されます。
01. 経営学入門/6時間(オンデマンド授業)
小樽商科大学が作成したオンデマンド型の講義教材(90分×4コマ分)を無料で公開します。オンデマンド授業とはご自宅で好きな時間に学べる受講形態であり、経営学の基礎的な知識をこちらで修得します。
02. マネジメントの知識と思考法/15時間(全5回)
課題の発見と解決に必要なビジネス思考の修得を目的として、経営戦略・マーケティングの分析フレームワーク、チームマネジメント、企業会計の基礎等について、本学ビジネススクール講師陣による講義を行います。
03. 地域医療マネジメント/24時間(全8回)
本学ビジネススクールの正規科目“特殊講義II(地域医療マネジメント)”をOBS在学生と共に学びます。
地域包括ケアシステムにかかわるプレーヤーや課題の多様性を学びます。
04. 病院経営特論/24時間(全8回)
北海道大学大学院保健科学研究院の監修および協力科目です。ケーススタディを活用しながら、病院経営の特性の理解と環境に応じた戦略立案に資する知識の獲得を目指します。
05. 地域ヘルスケアシステムプランニング/18時間(全3回)
これまでインプットした知識を統合し、未来を描いていただくアウトプット型の授業です。ゼロサムからプラスサムへ思考を転換し、北海道が抱える課題解決をテーマとした新たな地域ヘルスケアシステムのアイデアを構想します。
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履修証明書の交付
全5科目を受講(全87時間のうち、60時間以上の出席受講が必須)した方には、専門的学習を行ったことを証明する履修証明書(Certificate)を小樽商科大学から交付します。
受講料
- 経営学入門:無料
- マネジメントの知識と思考法:¥25,000
- 地域医療マネジメント:¥40,000
- 病院経営特論:¥40,000
- 地域ヘルスケアシステムプランニング:¥40,000
履修証明取得にかかる費用(上記合計):¥145,000
※履修証明取得には全科目の履修が必要となります。部分的な受講も可能です。詳細はお問い合わせください。
定員
16名
※応募者多数の場合は書類選考となります。